shakaihoshotaroの備忘録

社会保障に関するメモ帳

週刊社会保障2850(2015/11/16)のメモ

最近メモを怠っていたの再開.

 

 【時鐘】協会けんぽの保険料率

内容

協会けんぽの保険料率10%(47都道府県支部平均)を平成28年度に引き下げるのか,維持するのか,年末に向けて大きなテーマ.

・運営委員会では「単年度収支均衡が原則であり,引き下げられるときは引き下げ,引き上げる必要があるときは引き上げる」という意見が「長いスパンで安定的に運営できる水準に」という意見を圧倒的に上回っている.つまり委員の大勢は料率引き下げ

・1月下旬には医療費の地域差を反映した支部単位の保険料率が決まる.

協会けんぽの保険料率を目安に保険料率を決める健保組合

・「単に協会けんぽの保険料率の問題というわけには行かず,公的医療保険全体のあり様をも考慮した対応が必要」と筆者は述べている.

 覚書

協会けんぽ保険料率と健保組合保険料率の時系列分析 

 

【特集】病院は損益率3.1%の赤字,診療所は15.5%の黒字に

内容

・医療経済実態調査(2年に1度)の結果を報告

・ 調査対象となる医療機関等の抽出率は,病院が1/3,診療所が1/20,歯科診療所が1/50,保険薬局が1/25.

・病院は損益率3.1%の赤字,診療所は15.5%の黒字に

覚書

・ ミクスonline「中医協・医療経済実態調査 一般病院の赤字拡大 診療所・保険薬局は黒字

 

【時事評論】清家篤「還暦の間に起きたこと」

内容

・I. 貧しかった60年前

・ピラミッド型人口構造

・II. 先進国となり高齢化社会

・一世を風靡したCM「モーレツからビューティフルへ」

・III. 豊かさの恩恵

・進学率上昇

エズラ・ヴォーゲル「ジャパンアズナンバーワン」(1979年)

・IV. 高齢社会へ

・著者「日本の経済成長,発展の恩恵を最も大きく受けた世代といえる」

・著者「社会保障制度の面でも,もの心ついた頃には国民皆保険が実現し,親の介護にさしかかると介護保険もできた.私たちは,そうした恵まれた世代であった.このことに感謝し,恩恵を受けた豊かな日本社会,とくに日本の社会保障制度を将来世代にしっかりと引き継がねばならない.こんなことを改めて思いつつ,還暦会の帰途についた.」

覚書

コーホート別にみた年代(60年代,70年代,...,2000年代)への満足度

 

【論壇】佐々木貴雄「国民健康保険における「都道府県化」:2006年改革と社会保障・税一体改革の比較から」

内容

・平成25年度の国民医療費は前年度より2.2%増加の40兆610億となり(「平成25年度国民医療費の概況」),初の40兆円の大台突破.

・このうち約10兆円弱を担うのが国民健康保険

医療保険改革の主軸のひとつは,他の医療保険と比較して年齢が高く負担能力が低いと考えられる加入者の多い国保財政への対応.老人保健制度や後期高齢者医療制度もその一環.

・2006年医療保険改革では後期高齢者医療制度に加えて,各医療保険における都道府県化が進められた.

・当時の政策担当者である栄畑(2007)「医療保険制度の財政運営は将来の方向として都道府県を単位として行うことを明瞭に宣言したものと言えよう」

都道府県化の目的としては「保険者の財政基盤の安定」や「保険者機能が発揮しやすい」ことが挙げられる(「健康保険法等の一部を改正する法律附則第2条第2項の規定に基づく基本方針」).

・より具体的には,「1.保険者として安定的な運営ができる規模が必要があること,2.各都道府県において医療計画が策定されていること,3.医療サービスはおおむね都道府県の中で提供されている実態があること」

社会保障・税一体改革では.医療保険財政の側面だけでなく医療提供体制の側面からも都道府県化が説かれている.

・著者が指摘するのは,地域単位としての都道府県,財政単位としての都道府県,責任主体としての都道府県.

・2018年度に向けて,市町村国保都道府県が中心となって運営する仕組みがつくられているが,これはかねてよりの都道府県化改革のゴールとなるのか.

覚書

・改めて国保財政の分析

国保加入までの生存時間

・複雑な国保財政の補完性もしくは代替性 

都道府県化の目的や正当性を説いた行政文書のテキスト分析

都道府県化の際に掲げられる「1.保険者として安定的な運営ができる規模が必要があること,2.各都道府県において医療計画が策定されていること,3.医療サービスはおおむね都道府県の中で提供されている実態があること」がどの程度達成されているか